チャプター③八郎潟という最高の湖 ~早春に有効なルアー編その1【加藤敏久】

筆者:加藤敏久

 

早春のバスは居るけど喰わない事や、シャローを目指して行動するけど、どういった所に気を付けなければいけないのか?そういった状況をどんなルアーで攻めていくのが効果的なのか?八郎潟で実績が高いルアーをご紹介しながら解説していきます。

早春の八郎潟攻略ルアーはコレ!

早春に狙うべきポイント

八郎潟開幕の直前のポイント選びで最も重要な要素は何だと思いますか?

餌となる小魚が多いエリアが良いだろう!と思いがちですが、それよりも重要な要素があります。

 

それは【水深】です。

春は日中水温が上がると共にバスはシャローに差すと言いますが、実際はほとんどの場合深いところに居る事が多いです。特に浅いエリアが多い八郎潟だからこそバスは深いところに居たいのだと思います。

 

実際には早い段階でもそういったシャローに差すバスもいるはずですが、どちらが多いか考えてみることが大切になります。

理想を追うより確率が高い方を狙うべきですね!

 

例えば、オカッパリの場合は基本的に水路での釣りがメインになると思いますが、少しでも水深があるようなところにバスが身を寄せていることが多くなります。これはボートでも同じで、シーズン開幕直後に狙うべきポイントは水深があるストレッチです。

 

八郎潟の中でも、セカンドブレイクがバンクに寄っていて岸の近くでも割と水深があるようなエリアは春の定番ポイントになります

そういった春の定番エリアのストレッチをボート流していく場合は、ファーストブレイクにバスがいるのか?セカンドブレイクにバスがいるのか?を意識することと、水中岬や小さな張り出しがある場合はそういった所にバスが多いのかどうかを見極めていきます。

 

 

使用するタックルとは?

シーズン開幕直後の八郎潟には欠かせないタックルが2つあります。一つは巻モノ用で、もう一つは喰わせ用です。

【巻モノ用タックル】

ロッドは、Lパワーの小型プラグが使用できるモデルで、ソリッドかグラスのロッドであればショートバイト対策になるので更に良いです。

リールは、手返し良く釣っていく事を考え、ローギアでは無くノーマルギアかハイギアを使用し、小型のプラグがストレスなくキャストできるモデルを使用します。ラインはフロロカーボンの8lb~10lbがおススメです。

【喰わせ用タックル】

ロッドは、L~ULパワーのソリッドティップモデルを使用することでショートバイト対策に加え、アワセ切れの防止にも繋がります。

リールは軽量ルアーをキャストできるベイトフィネスリールを使用し、ラインはフロロカーボンの5lb~6lbを使用します。

 

ここまで極端なタックルは必要無いと思いますが、誰よりも釣りたいという方は試してみるといいと思います。

ラインはかなり細めをセレクトしていますが、ここが重要!

この細さのラインで八郎潟のデカバスを相手にするわけなので必然的にラインブレイクは起こります!必ずと言っていいほど起こります…

しかし!ラインブレイクはタックルバランスが整っていれば極端に減らすことが可能です。ラインの細さに対してロッドの硬さやフッキングの仕方が適切であればラインブレイクの確率は激減します。

 

使用するルアーは?

それでは上記のタックルで使用するルアーをご紹介いたします。

巻きモノ用のタックルで使用するルアーはクランキングシャッドです。様々なタイプのクランキングシャッドがありますが、その中で潜行深度が違うクランキングシャッドを使い分けることによって、状況に応じてバスにレンジを合わせる事が出来るので釣果を伸ばすことが出来ます。

 

次に喰わせ用のタックルで使うルアーはストレートワームのネコリグです。

八郎潟での早春のネコリグは、ボート・オカッパリ問わず非常に有効です。

 

シンカーは基本的には0.9gか1.3gを使用。

このウエイトを軽く感じる方が多いと思いますが、それではなぜこのウエイトなのか?

答えは【根掛かり軽減のためです】

八郎潟のリップラップは信じられないほど根掛かりが多いです…

根掛かり=ストレス!

皆さんはせっかくの休日に大好きなバス釣りをしていてストレスを感じたくないですよね?そのストレスを最小限にする方法の一つとしてシンカーのウエイトを軽くするのが有効です。

この軽いウエイトのルアーを高次元で使い熟すのにも上記のようなタックルが必要ということに繋がるのです。

ちなみにフックもガード付きがおススメ。

ストレートワームと言っても様々なタイプがありますが、太さやワームの張りの強さで使い分けると効果的です。

八郎潟のようなマッディーレイクでは水押しの強いタイプのワームが向いていて有効な場面が多いので、ワームを選ぶ際は水押しの強弱を考えてルアーローテーションをすると、その時期やその日の状況に合った水押し強さ(ワームの太さや張りの強さ)が分かってくるのでパターン構築の近道になります。

八郎潟西部承水路 2020年4月4日の釣果情報

雨こそ降らなかったものの、春の南風爆風な八郎潟西部承水路でした。晴天無風が望ましい所ですが、こんな時こそ春のビックワンが出たりするんですよね!とはいえ、事故の多いこの季節決して無理はならさらないように!

夕方になると風は落ち着きましたが、グッと肌寒くなりました。

 

そんな天候だったので皆さん早上がりだったのですが、そこは八郎フリークな方々ですので、短時間でもキッチリ良いバスを釣っていらっしゃいますよ!

 

今季初八郎なハーロックガイドサービスの高橋さんは…

お得意のビックベイトで、あっさりと早春の西部を攻略!例年通りの展開です。っと流石な高橋さんでした!

 

バックシートから煽るスタイルのカズナリくんは…

愛艇入院中につき、駐艇会員さんに便乗月間中!昨日今日のご来店でしたが、バシバシとジグで釣っていらっしゃいました!修理の方進めていきますのでもう暫しお待ち下さい!今年のカズナリくんは釣りますね!お見事でございました!

 

さて、3月に開催したWEST SIDE ONLY2020 デジタルウエイントーナメントのリザルトが出ました!4月も絶賛開催中ですので、エントリーお待ちしております!

チャプター②八郎潟という最高の湖 ~早春編3月から4月~【加藤敏久】

筆者:加藤敏久

八郎潟を攻略

八郎潟を攻略するためにどんなところに気を付けるべきなのか?

季節に合わせた魚の探し方・パターンの構築方法を解説していこうと思います。

早春の八郎潟攻略のポイント

まずは早春(まだ越冬傾向にある)の八郎潟を攻略していこうと思います。八郎潟は冬の間は結氷するのでその氷が解けてボートが出せるようになったらシーズン開幕です。

ちなみにオカッパリの場合は凍りづらい水路があり、その辺りは釣れるようなので、その中でもある程度の水深があったり、水温が高い場所を探して回ればバスに出会えると思います。

 

この時期の特徴は【バスは居るんだけど喰わないだけ!】という事です。

低水温でバスの活性は非常に落ちていますので下手に移動を繰り返すよりも、可能な限りバスがいるであろうポイントを絞り込んでそこで粘った方が釣果は出ると思います。

上記のことはボートでもオカッパリでも同じで、ポイントを絞り込んだら、何度もバスの目の前にルアーを通すことをイメージしてやることが大切なのでお忘れなく。それと、いるけど喰わないバスが口を使いやすくなるタイミングというものも存在します。

居ても喰わないバス?

居ても食わないバスに対して粘り勝ちするのにはいくつかのタイミングをとらえれば確率が上がります。それは気象変化と水温の変化です。

 

例えば

・急に曇ったり太陽が出たタイミング

・急に風が吹き出したタイミング

・水温のことを考えると、朝マズメより夕マズメの方良い

以上のように気象的な変化でバスにスイッチが入るのでこのタイミングは逃さないようにしましょう。逆に意識してない状態で釣れた場合によく考えてみると上記のような変化が起こっていたりするので頭の片隅にでも置いておくといいと思います。

もちろん上記以外でも様々なタイミングでバスにスイッチが入ります。

例えばベイトフィッシュが回遊してきたりとか、急に流れが発生したりとか…

そういった小さな変化に特に敏感になっているので釣り人側も敏感になっておく必要があります。

 

バスのポジションを意識した釣り方。

次に早春のバスは越冬場所から徐々に浅い方へ移動していきます。

なぜ浅い方に移動するのか?

これは皆さんわかると思いますが、スポーニングのためです。

スポーニングの適水温になるまでにバスたちは水温が安定していたりして居心地のよかった越冬場所から少しずつ餌を食べながらシャロー(スポーニングエリア)を目指していきます。

越冬場所とスポーニングエリアの間にある数か所のコンタクトポイント(セカンダリーポイント)と言われる場所を行ったり来たりしながら水温が上がるのを待っています。

そして、バスは水温が上がるのを待ちながらスポーニングに向けた体力作りを兼ねて大量に餌を食べます。そのタイミングで大量に餌を食べるバスがたくさん釣れるのが春爆と言うやつですね。

春のバスの基本行動としてシャロー(スポーニングエリア)を目指して行動していきます。つまり目線は上向き傾向にある為、この段階になるとボトムの釣りよりも中層の釣りが有効になるのはこの為だと思います。

春と言えば、ジャークベイトだったり、ミドストだったりという釣りが定番で釣果が出ると思いますが、両方ともボトムの釣りではないですよね。バスがどこのレンジに意識が向いているのかを考えた釣りをするのが大切です。

シャロー=スポーニングではない

ここで気を付けなくてはいけないのは、スポーニングエリアにバスが入ってきても即スポーニングになるわけではありません。条件がそろっていれば考えられますが、「スポーニングエリアでバスが釣れたから=スポーニングが始まっている」ではないです。

少しずつシャローに上がっていきスポーニングエリアに到達しても水温が低かったりで条件がそろわなければスポーニングはしません。なぜなら孵化の可能性が低くなることと、孵化までの時間が多くかかってしまうのでリスクが高いのです。条件が整った状態で可能な限りリスクが少なくなってからスポーニングが行われます。

よく、スポーニングの第一弾が始まった。なんていう方がいますが、実際は定かではありません…ネストを何個も確認した場合はそうでしょうが、そうでもないのになぜか第一弾が始まったと言いたがりの人が多い気がします。

そういった情報に惑わされないように気を付けた方がいいですし、しっかり自分で判断できるようになれば魚のポジションや状態がわかるので釣果にも繋がります。第一弾が始まったと言った人でその後の釣果に恵まれていない人は情報に惑わされているという事ですので状況の把握をしっかり行ってバスを探しましょう。

上がり口を探す

それでは八郎潟の場合はどうかというと、まずはスポーニングエリアに上がる上がり口を見つける必要があります。簡単に言うなら、ディープからシャローに緩やかに上がるポイントです。リップラップの中にある水中岬やちょっとした張り出しで、その付近にアシやガマがあるとさらに良いですね。シャローに上がった後に身を寄せられるストラクチャーがあると上がり口になりやすくバスも多くいるはずです。

そういったポイントを何カ所か見つけておけば早春のバスの攻略がイージーになりますしスポーニング終盤までバスの行動を追い続ける事が可能だと思います。

まずは、スポーニングエリアとその近くにある上がり口。そして、その付近にあるコンタクトポイントを探すことから始めましょう。

八郎潟の経験値がある方ならスポーニングエリアは大体想定できますし、あのエリアはネストが多かったな。というポイントがわかっていると思いますのでそこから逆算して推測してみると上がり口などが見えてくるでしょうし、実際に探しやすくもなると思いますのでチェックしてみるといいですよ。

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