筆者:加藤敏久
⑧アフタースポーン編(7月)
スポーニングについては解説しましたが、ネストの時期は比較的に釣りやすい事とネストのバスの釣り方は資源保護の観点から解説は省略します。今回はネストの時期が終わって回復するまでのアフター(ポスト)スポーンの時期について解説していきます。
アフター(ポスト)スポーン期の行動
アフターから回復するための行動とは
アフターのバス達は体力を回復するために餌を食います。
全てはこの行動を考えることから始まりますが、どこでどんな餌を食い始めるのか?
スポーニング直後のメスとネストを守ってヘロヘロのオスはどちらも体力を消耗しているのであまり動けません…
アフターのバスがベイトフィッシュを追って小魚を食いまくって体力を回復!
そう思っている人は完全に見失います。
そもそも動けないくらい疲れているという事は、動きが遅い餌から捕食していくのが普通でしょう。
つまり、動きが遅い魚と甲殻類がメインベイトになるというのがパターンです!
動きの遅い魚はゴリ系で、甲殻類はザリガニやエビです。
ここまで分かればパターンは構築しやすいですよね。それとこれらの餌がどこに多いのか?それを考えればアフターのバスの行動が先読みできるので様々な展開が頭に浮かんできます。
それに加えて、初期段階の捕食で体力を回復してきたバス達は次の行動に移りますが、なにか分かりますか?
体力が回復してきたバス達はベイトフィッシュを追い始めます。そうするとまたバスの行動エリアを広げて考えて条件の整ったエリアを絞り込んでいきます。
これがアフターから回復するまでのシーズナルパターンです。
実際にどういったポイントをチェックするのか
上記の事を考えれば八郎潟に通っている方なら実際にどこを釣ればいいのかおおよその見当がつくと思いますが、ここからは実際にどこを釣っていけばいいのかを具体的に解説していきます。
それでは、最もお手頃で食べやすい餌の甲殻類がどこに多いのか?これを考えてみます。
八郎潟で釣りをしていてエビが跳ねるのを見たことがあると思います。バスがボイルしてるな~と思ってみてみるとその先でエビがぴょんぴょん水面を跳ねていたりしますよね?それはどこで見ましたか?
ザリガニに関してはエビほど多く見かけるわけではないですが、こちらも釣りをしているとたまに見かけます。
どちらもそうなのですが、釣り人が見えるところにたまたま一匹だけいるというのは考えづらいので、その周りには見えないけれどたくさんいると考えた方がいいと思います。
甲殻類をバスはどこで喰っているのでしょうか?
多くの場合は【アシ(水生植物)周り】と【リップラップ+レイダウン・地形変化・アシ】この2か所をチェックすれば出会える確率は上がると思います。
まずはアシ周りですが、アシ周りには甲殻類が割と多く居ますので、スポーニングエリアの近くのアシは必ずチェックしておきましょう。アシの奥の激浅なところにも入り込むのもこの時期は多いです。
アシの奥には甲殻類に加えてカエルや虫も居るのでそういった餌も捕食している為、他の人が投げないようなアシの奥の奥にルアーをブチ込んでみるのもいいと思います。
次にリップラップ+レイダウン・地形変化・アシについてですが、リップラップの中にはたまにちょっとしたレイダウンがあるポイントや小さな張り出しがあるポイントと、リップラップの上にアシがあるポイントがありますが、そういったリップラップにプラスアルファの要素があるポイントには甲殻類とバスが多くいます。(ちなみにここにはゴリ系の魚も多くいます。)
なぜリップラップにプラスアルファが必要か?
餌が豊富というだけでなく、餌を追い込みやすいので捕食がイージーな為そういった複合要素のポイントにバスが集まるのです。体力が無いので、できるだけ消耗せずに捕食したいですからね。
【甲殻類などを食べて回復してきたバスのその後の行動は?】
ある程度回復したバスは更に体力を回復するために小魚などの泳ぎ回る餌を追い始め、ベイトフィッシュが多いエリアへ集まります。
この状況になるとアシなどのストラクチャーに依存しなくなりバスは行動的になります。
そういったバスを探すにはベイトフィッシュが集まりやすいポイントを探す必要がありますが、八郎潟でバイトフィッシュが集まりやすいポイントはどういったところでしょうか?
・カレント(流れ)がある
・岬
・橋脚周り
・ボディーウォーターが当たる場所
・酸素量の多い場所
・地形変化が多いポイント
上記の様なポイントにはベイトフィッシュが集まりやすいのでアフター回復のバスも多くなります。
このようにスポーニング後のバスの行動を様々な要素から予測してバスを探すことが出来れば釣果も付いてくると思います。